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補整下着の「育乳」「痩身」表現はレッドゾーン

「変身 大人のからだは下着次第」という書籍を執筆編集した経験を評価いただき、女性下着のブランディングやコピーライティングをご依頼をいただくことが多いのですが、ここ10年で補整下着の身体的影響に関する表現、いわゆる「育乳」「痩身」的な表現は大っぴらには見られなくなっています。

胸を大きく育てるという意味で使われていた「育乳」は、身体の変化を示唆する言葉なので薬機法違反。背中の肉やお腹の肉などの脂肪をブラの中に詰め込み、ブラをつけている間だけ物理的に胸が大きく見えるという「盛りブラ」的表現はOKなのですが、贅肉を集めることを毎日しているうちに、贅肉が胸にとどまって胸がいつのまにか大きくなるというような、本物の胸ができる、育つ、という表現はダメですよね。

それと同じで、ボディースーツやガードルを履いた時、物理的にからだが細く見えるのは、見かけの問題なので薬機法的にはOKなのですが、下着を脱いでもボディが引き締まったまま、なんなら細くなるという肉体改造的なアピールは完全にアウト。医療品や医療機器でないものは、身体の機能に変化を及ぼしたり、肉体改造的な外科的な効果を謳えないのが大前提です。

一昔前、下着のPRであちらこちらで見られた「育乳」「痩身」ですが、薬機法や景表法の取り締まりがきびしくなった今は、ほとんど企業発信のPRでは見ることはありません。でも、個人ブログなどでは、まだまだ「育乳」の言葉がたくさん見つかります。純然たるブログならいいんですが、アフィリエイト広告に直結するような広告ブログの場合は危ないです。なぜなら、範囲は広告主だけでなく、ライターやアフィリエイターなども躍起負のペナルティ対象だからです。薬機法を本格的に学ぶ前は、危ない広告ブログを見ても、「まー、また大げさに書いてるなー」ぐらいにしか思っていなかったのですが、薬機法を学んだ今は、「うわあ、めちゃくちゃヤバい。危ないわあ(;’∀’)」とブルブルしています。

下着は直接肌に触れるもの。だから、使い方によっては身体に対する影響も大きいものです。だからこそ「細心の注意を払ってPRしなくては!」ですね。

 

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